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活動レポートREPORT

里山を未来へつなげよう!―中級者プログラム―【2021年11月13日実施 / 八王子長房緑地保全地域 / 自然観察 / 下草刈り / ナラ枯れ / 植生管理 / ボランティア】

八王子長房緑地保全地域で緑地保全の経験者向けに「中級者プログラム」を開催しました!本日活動するこの地域は、八王子市の中央に位置し、コナラやクヌギを主体とした樹林地で、季節によって様々な草花を観察できます。

それでは、当日の様子を紹介していきます。

まずは「城山手親林の会」の会長から、保全地域の概要や活動団体で行っている保全活動について教えて頂きました!普段から定期的な保全活動を行うことで明るい林を維持しているため、地域内では多く植物を観察することができるそうです。

保全地域の概要を知った後は、さっそく保全エリアの巡回へ向かいます!

中級者プログラムのため、緑地を維持していくための保全計画や保全方法について学びながら、地域内を案内して頂きました。一歩踏み込んだ自然観察となり、参加者も楽しみながらも真剣な様子でお話を聞いていました。

こちらはナラ枯れにより、枯れてしまった樹木です。

ナラ枯れとは、カシノナガキクイムシという小さな甲虫が媒介して、病原菌であるナラ菌を樹木へ運んでしまい、その菌が増殖することで、水を吸い上げる機能を阻害して樹木を枯死させてしまう伝染病です。

写真はナラ枯れ被害が確認され、1年程が経過した樹木で、幹の一部が白くなっています。

この時期だと、紅葉した木と比べて判別しにくいようにも見えますが、葉が赤褐色や茶色に変色しても落葉しないことや、木の根元にはフラス(木屑)が落ちている事を教えて頂きました。

他にも、保全地域の管理状況として、間引いた竹を有効活用して作られた竹柵や、植生保護のために設けているフェンス柵についても解説して頂きました。

保全活動の状況について学んだ後は、学びを活かして、保全活動の実践に移ります!まずは下草刈りに挑戦していきましょう。

今回は、希少な植物が生息する場所の草刈りになります。希少植物を守りつつも生育環境を整えるため、周辺に生えたアズマネザサ等だけを刈り取る必要があります。

講師に教わりながら残したい希少植物と刈り取る草類を間違えないよう、丁寧に草刈りを行いました。

下草刈り後は、背丈の高い草に埋もれて、芽が出せなかった植物も顔を出し、普段から定期的な草刈りを行うことの重要性を実感しました。

続いて、刈り取った草や風等で落ちた枝を集積して、林床整備を行いました。林床をきれいにし、明るい環境を維持すると植物が芽を出しやすくなるため、これも大切な保全活動の1つです!

以上で、本日の活動は終了です!日が差し込みやすい状態を維持することで、八王子長房に生育する植物を守っていくことができます!

みなさんも普段の体験プログラムより一歩進んだ中級者プログラムで、豊かな自然環境を守る活動の意義を学んでみませんか?またのイベント参加をお待ちしています!