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活動レポートREPORT

多様な生きものが棲める里山をつくろう!―中級者プログラム―【2022年10月16日実施 / 八王子長房緑地保全地域 / 自然観察 / 下草刈り / ナラ枯れ / 植生管理 / ボランティア】

八王子長房緑地保全地域で緑地保全の経験者向けに「中級者プログラム」を開催しました!本日活動するこの地域は、八王子市の中央に位置し、コナラやクヌギを主体とした樹林地の中に竹林や希少な植物などの多様な環境が残っている事が特徴です。

保全地域

本日の里山へGO!では、3回目のフードドライブを試行しました!

○1回目、2回目の様子はこちらから⇒

みんなで里山の風景をとりもどそう!【2022年10月1日実施】

https://www.tokyo-satoyama.metro.tokyo.lg.jp/report/detail?page=0&cId=927

 

八王子で稲作体験!秋の里山で稲刈りにチャレンジ!【2022年10月10日実施】

https://www.tokyo-satoyama.metro.tokyo.lg.jp/report/detail?page=0&cId=934

 

フードドライブにご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

フードドライブ

開会式の後は、保全エリアの巡回に出発です!

中級者プログラムのため、緑地を維持していくための保全計画や保全方法について学びながら、地域内を案内して頂きました。

自然観察

保全活動

こちらはナラ枯れにより、枯れてしまった樹木です。

ナラ枯れとは、カシノナガキクイムシという小さな甲虫が媒介して、病原菌であるナラ菌を樹木へ運んでしまい、その菌が増殖することで、水を吸い上げる機能を阻害して樹木を枯死させてしまう伝染病です。

ナラ枯れを予防するには、カシノナガキクイムシをとらえるトラップを設置すること、

ナラ枯れの被害拡大を抑えるには、被害木にビニールのシートを巻き、カシノナガキクイムシを拡散させないようにすることが有効であると、説明していただきました。

保全地域

また、ナラ枯れ被害木の根元に「カエンタケ」という赤いキノコが出来ているのを観察しました。カエンタケは非常に危険なキノコで、触れるだけで炎症を起こし、誤って食べてしまうと最悪死にいたってしまうこともあります。

自然の中でみかけても絶対に触れないように注意が必要です⚠

カエンタケ

保全活動の状況について学んだ後は、保全活動の実践に移ります!まずはナラ枯れ被害拡大防止のために、ナラ枯れ木にシートを巻く活動を行いました。

カシノナガキクイムシは、木の比較的低い場所を好むため、高さ2~3m程度を中心にビニール製のシートを巻いていきます。

しっかりとシートを張って巻いていくことで、カシノナガキクイムシの流出を防ぐことが出来ますが、巻き方には少しコツが必要です。

ですが、今回は中級者限定プログラムという事で、何度も里山へGO!に足を運んでくださっている参加者の方が多いためか、皆様あっという間にコツをつかんで、きれいにまくことができました!

続いての活動は、風等でおちた落枝や、講師の方が事前に刈り取った草を集積する林床整備です。

意外と落枝の数が多く、参加者の皆様も驚かれていました。

草刈り

刈り取った後の草は、熊手でシートの上にかき集め、一気に集積場まで運びます。

こうした活動を通して林床をきれいにすることで、植物が芽を出しやすくなるため、定期的な林床整備はとても重要な作業になります。

林床整備

最後に、希少な植物が生息している区域の草刈りを行いました。

講師に教わりながら残したい希少植物と刈り取る草類を間違えないよう、丁寧に草刈りを行いました。

草刈り

保全活動

これだけ繁茂していた箇所が、今回の作業でこんなにきれいになりました。

Before

繁茂

After

環境保全

以上で、本日の活動は終了です!ご参加してくださった皆様、本当にお疲れ様でした。

みなさんも普段の体験プログラムより一歩進んだ中級者プログラムで、豊かな自然環境を守る活動の意義を学んでみませんか?またのイベント参加をお待ちしています!

 

今回ご指導してくださった「城山手親林の会」の活動もぜひチェックしてみてください♪

詳細はこちら